■ はじめに
いつも麗月相談室WEBをご覧いただきありがとうございます。
麗月相談室の活動では、神道・陰陽道・巫女文化・心理学・現場での加持祈祷と、霊性と現実を結ぶ多様なテーマを扱っています。
昨今は「スピリチュアル」や「自己啓発」と呼ばれる系列の情報があふれ、「前向きに生きればうまくいく」「自己肯定感があれば幸せになれる」といった言葉が流行しています。
しかし、現実の苦しみや孤独は、そうした言葉だけでは到底消えてはくれません。
私たちは“流行”や“きれいごと”から距離をとり、現実としっかり向き合う地に足のついた霊性の在り方を追求しています。
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■ 麗月相談室の哲学──9つの基本方針
私たちのブログ運営・相談活動は、次の9つの根本方針に基づいています。
【9つの特性】
1.単純な幸福論やポジティブ至上主義を批判し、人間の闇・矛盾・弱さを直視する
2.自己啓発・ポップ心理学・マインドフルネスの標語化・商業化を疑い、その危うさを批判的に論じる
3.深層心理学やトランスパーソナル心理学などを通じ、“闇”や“影”も含めて人間存在を肯定する
4.「答え」や「成功法則」よりも、“問い続けること”や現実的な行動を重視する
5.「自己肯定感」や「前向きな生き方」より、しぶとく生き抜く“プロセス”自体を評価する
6.自己は他者や社会との関係性の中でしか形成されない、という人間観に立つ
7.現場・体験・社会構造へのまなざしを持ち、理論や綺麗事だけに終始しない
8.霊性や心理学の本質を問い直し、学問的厳密さ・知的誠実さを基礎とする
9.救われない人、うまくできない人、社会から孤立する人にこそ寄り添い、ハッピーエンドを強制しない誠実な言葉を選ぶ
この哲学にたどり着いた背景には、日々の祈祷や供養、相談の現場で積み重なった「きれいごと」では救われない現実があります。
“闇”を無視せず、“答え”を急がず、現場の苦悩と違和感と共に歩む。
それこそが、私たちの信じる霊性の原点です。
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■ スピリチュアル/自己啓発との「決定的な違い」
巷のスピリチュアル系・自己啓発系情報には、次のような傾向が目立ちます。
★スピリチュアル/自己啓発
・ポジティブ思考や成功法則を強調
・抽象語や標語を多用(例:「波動」「自己肯定感」など)
・できる人・変われる人を理想化
・ハッピーエンド志向
・苦しみは「自分のせい」論
★麗月相談室の立ち位置
・闇や弱さも含めて現実を直視する
・小さな行動や“しぶとさ”を評価
・できない人、報われない人に寄り添う
・ハッピーエンドを強制しない
・社会構造・家族・時代背景も分析
「ポジティブでさえいれば何とかなる」という幻想ではなく、「うまくいかない現実」「報われない日々」「違和感や怒り」も人間らしさとして大切にします。
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■ 私たちが目指す「現実に根ざした霊性」
麗月相談室が目指す霊性は、「闇や影を抱えたまま生きる」ことを否定しません。
現実には、誰にも褒められず、誰の役にも立てない日が続くこともあります。
それでも、朝カーテンを開けて陽を浴びる、小さな儀式を重ねる、どうでもいいと思えることを大事にする――そんな「やり過ごし」や「しぶとさ」が生きる力になると信じています。
成功談や癒し物語ではなく、「今日をやり過ごした」「何もできなかったけど生きている」……。この現実こそ最大の価値だと考えます。
無理に前向きにならなくていい、泣けなくても怒りが消えなくても、あなたはそのままで生き抜いてほしい。
そのようなスタンスを大切に活動しています。
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■ 私たちの読者・相談者のために
当相談室のブログは、次のような方に読んでほしいと考えています。
・スピリチュアルや自己啓発本で救われなかった方
・できない自分を責めてきた方
・社会や家族、職場で孤独を感じている方
・前向きな言葉に違和感がある方
・闇や影を抱えながら、それでも生きていきたい方
うまく生きられなくても大丈夫。
前向きじゃなくていい、救われなくてもいい。
“しぶとく生き延びる”あなたの姿こそ、何より尊いのです。
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■ まとめ──「しぶとく、生き延びる」場としての麗月相談室
麗月相談室は、「現実に根ざした霊性」を問い続ける場として、これからも読者・相談者の皆さんと共に歩みます。
ハッピーエンドや万能な救いは約束しません。
ですが、報われない日々や苦しみを「なかったこと」にせず、「そのままのあなたでいい」と誠実に語り続けます。
本質を問い続け、知的誠実さと現場感覚を失わずに――。
あなた自身の“しぶとさ”とともに、どうか歩みを止めないでください。
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■ お問い合わせ案内
悩みや感想、ご相談はいつでも受け付けています。
「うまくいかないこと」「誰にも言えない孤独」も、どうぞ率直にお寄せください。
麗月相談室では、会員サイト・個別相談・加持祈祷も行っています。
詳細は専用ページをご覧ください。
あなたが「しぶとく生き抜く」ための、ささやかな支えになれれば幸いです。
あなたの抱えてきた闇やずっと感じていた違和感を、どうか見捨てないでください。
今日をやり過ごす、それだけで十分に価値がある―
麗月相談室は、そう信じて発信を続けます。
麗月相談室 所長 中村雅彦(ペンネーム:はたの びゃっこ)
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